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6/7(水)辻井伸行×服部百音 究極の協奏曲コンサート

2017年6月7日(水)19時開演 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール

指揮:ニール・トムソン

ピアノ:辻井伸行♣︎

ヴァイオリン:服部百音♠︎

管弦楽:日本センチュリー交響楽団

【曲目】

エルンスト:《夏の名残のばら》による変奏曲♠︎

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35♠︎

ショパン:英雄ポロネーズ 変イ長調 作品53♣︎

ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11♣︎

〈アンコール〉

服部隆之:『真田丸』メインテーマ♣︎♠︎


服部百音さんと辻井伸行さんの「究極の協奏曲コンサート」を聴きました。

今話題の服部さんの演奏を生で聴かせていただくのは今回が初めてでした。1曲目では超絶技巧を丁寧に余すところなく披露し、2曲目ではチャイコフスキーの協奏曲の持つ華やかさも相まって、繊細で美しいだけでなく、10代の服部さんの生き生きとした若さと元気に溢れていました。5年後あるいは10年後にも音色を聴きたい。服部百音さんにしか表現できない世界を今後も私たちに聴かせて欲しい。そのような期待の高まる演奏でした。


辻井伸行さんのピアノは、聴いている私たちの胸の内に向かって直接語りかけるような演奏でした。英雄ポロネーズは丁寧でなおかつ勢い良く華々しい雰囲気で、協奏曲ではショパンならではの憂いと翳りを感じました。1楽章からロマン派らしい情緒的な音色でありつつもそれだけにとどまらず、楽章が進むにつれて、特に3楽章に入ってからは辻井さん独自の真っ直ぐに客席まで届いてくる透明感のある音色がより際立っていました。


アンコールはピアノとヴァイオリン独奏で『真田丸』メインテーマ。曲が始まった瞬間に会場全体が沸き立ちました。辻井さんと服部さん、お二人の個性を存分に感じることができるプログラムでした。ニール・トムソンさん指揮の日本センチュリー交響楽団の演奏も、コンサートミストレスを筆頭に弦楽のアンサンブルが細やかで音量は豊かで、木管のソロも印象に残った充実のコンサートでした。